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★バレンシア戦の悪夢のケガで、「ココの今シーズンは終わった」と言われました。ところが、しばらくすると、クラブドクターのコンビ医師は「5月頭に復帰できるかもしれない」と訂正。すっかりしおれていたココファンも、俄然活気づきました。
★リーグ優勝がなくなったインテルは、チャンピオンズリーグのカップを手に入れることが至上命令になっていました。2003年5月7日のセミファイナルの対戦相手はミラン。世間は、このマッチを「CLダービー」と呼んで、大いに盛り上がりました。そのダービーに向けて、ココの復帰計画は進められていたのです。
★4月下旬、オフィシャルサイトに頼りなげなココが1人でボールを扱ったりランニングをしている写真が出ました。5月2日にはチームに合流してプレーをしている写真が出ましたが、どの写真も妙にかわいらしくて、色白(笑)。「んー、本当に治ってるの?」。5月4日には、やっとクレスポと元気に張り合う練習写真が出て私たちをほっとさせてくれました。
★セミファイナル前夜、RAIスポーツサイトは、「ココはクーペル戦術に欠かすことができない中盤左サイドの『隠しカード』だ。この元バルセロナのプレーヤーは攻撃参加もでき、ミランのサイド急襲を阻むこともできる」と書きました。ガゼッタも、ココの動向に注目し、ココが出場できればインテルは3-5-2の戦術をとるだろうという予測記事を掲載しました。
わぉ! こんなにメディアに注目されるココを初めて見ました。ケガする直前のプレーは、メディアにも大きなインパクトを与えていたのでしょう。
★セミファイナル当日、満員のサンシーロは、うねりのような熱気につつまれていました。テレビ画面にスタメンの名前が並びます。4-4-2・左SBは「77COCO」!(実際の陣形はココが中盤左サイドの3-5-2でガゼッタの予想通りでした)。ココは、チームの命運がかかった大試合にいきなり復帰したのです。
★ピッチのココは、緊張のせいか顔色が青白く、表情も硬く見えました。それは息つまる戦いでした。インザーギが、ブロッキが、シェフチェンコが、マルディーニが、ルイコスタが、ガットゥーゾがあの手この手で攻め立てる攻撃サッカーのミラン。一方、「5バック」とも呼ばれた固く執拗なディフェンス、トルドのスーパーセーブ、レコバ、クレスポを狙ったデンジェラスなカウンター攻撃で応戦するインテル。とうとう試合は0-0まま終盤へ。
★後半36分、ココ・エムレラインに指示が下ったのでしょうか。守備に徹してきたココがエムレにパス&ゴーをしかけて中に走り込みました。パスを返すエムレ。ミラン守備陣の裏をつこうと走るココ。ちらりと右手をみやりました。そこには全速で走ってくるセードルフの姿が…。次の瞬間、激しいタックルがココを襲いました。
★ピッチを転がりながら手を挙げるココ。このとき何を感じていたか、私には記憶がありません。ちょうどインテル3人目交替が準備され、マルティンスが投入されようとしていたときでした。ココの治療中に交替アナウンスが放送され、もうココを下げることはできないように見えました。ココは首を振りながら立ち上がったかと思うと、またふらふらとピッチサイドに逃げて手当を受け、再び戻って走り始めたものの、右足をまともに地面につけない。ベンチはマルティンスをあきらめ、交替をパスクアーレに変更。異様な緊迫感のなか、変更は認められました。結局、この試合は0-0で終わりました。
★皮肉なことに、この試合は、ココがクーペル監督のもとでプレーした最後の公式戦になりました。なぜなら、ココは翌シーズンもケガから始まり、よりにもよってクーペルさんがクビになった翌々日に復帰したのです。大大大大親不孝者のココ! おまけに、このとき、ココの私生活にはとんでもない変化が起こっていたのです(笑)。続く。
[おまけ話]
★CLダービー第2戦(5月13日)は、インテルホームで1-1だったため、ミランのアウェイゴールが2倍になり、インテルの決勝進出の悲願は砕かれました。
第1戦でココは骨を傷めていたようですが、クーペルさんは記者会見で「ココが第2戦で戻れるといいが…」と言い続けました。そして、本当に第2戦にココを招集したのです。でも、結局ベンチに入れることさえできませんでした。クーペルさんの最後のココ招集にも、「無念」の思いが込められているかのようです。ココの復活を待ち続けてくれたクーペルさん、ありがとう。いつかまた、ココがあなたのもとでプレーできるときがありますように。
<CLダービー第2戦のココ出場について報道するガゼッタ>
---第1戦と第2戦の間のパルマ戦(5/11)の予測記事
「ミランとの第2戦までに回復しなくてはならない選手は、ココだ。たとえ、今日、彼が松葉杖で歩いているところが目撃されたとしても…。彼が出られないので、パルマ戦のディフェンスの布陣は再び4-4-2に変更されるだろう。クーペル談『ココはパルマ戦には出場しない。問題があるんだ。火曜日(第2戦)までに回復するといいのだが』」
---当日の速報
「(招集されたが…)ココは今朝も、練習場で治療を受けていた。それでも、午後に行われるテストに合格し、夕方に出発するサンシーロ行きのバスに乗らなくてはならない」
★興奮の数日間。ココ招集の報にわいたCOCOwindBBS(翌日には泣きました)。そして、インテルの選手たちが泣き崩れた第2戦の結末。悔しかったけれど、選手が、監督が、クラブが、必死にがんばった姿に、ただただ感動しました。ドラマですねー。

なぜか、色白でかわいらしかった復帰ココ。
(第9話へつづく)
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